<トミー・ジョン手術は必要なのか>

■画像所見は原因にあらず
メジャーで活躍する大谷選手が肘関節の内側側副靭帯損傷のため、トミー・ジョン手術を受けるのだという。しかしながら、MRIで内側側副靭帯にいくらか所見があるからといって、それが症状の原因だとは限らない。画像所見は本当の原因ではなく、引き起こされた結果の一つに過ぎない場合も多いからだ。

■原因は前腕屈筋群の弛緩不全
メジャーのボールは滑りやすいので、指先にこめる力が強くなった結果、前腕屈筋群に弛緩不全を生じたことが痛みの原因だとも考えられる。
そうであるなら、適切な水分摂取の習慣を身につけ、前腕屈筋群の弛緩不全をMedical Dynamic Stretchingでメンテナンスすれば、あとは3週間から3か月程度の日にちをかけるだけで治るかもしれない。

整形外科学の盲点
残念ながら、今日の整形外科学には、筋肉の弛緩不全の持続が病気や怪我を招き、それらを難治化させるという洞察が欠落しているため、整形外科疾患を患う整形外科医も数多い。病気の本質を理解していないから、いかに高名な外科医といえども自らの病気を予防することができずにいるのである。ゆえに、不適切な治療や不必要な手術が横行しているのが現状だ。

靭帯の自然治癒
脱臼に伴う靭帯の広範な断裂は別として、それが軽微な部分損傷である限り、通常、靭帯は自然修復される。自然治癒が滞るとすれば、それは原因であるところの筋肉の弛緩不全や投球フォームの不具合が解消されないていないからではないだろうか。肘関節以外の他の部位に生じた筋肉の弛緩不全が投球フォームを狂わせている場合も多々ある。受傷機転を踏まえると、大谷選手にとってトミー・ジョン手術が本当に必要な手術であるのかという点については些か懐疑的とならざるを得ない。米国は過去にロボトミー手術がさかんに行われた経緯に対する反省が足りないのではないか。

術後一年のリハビリを要する手術とは
この手術には術後一年以上のリハビリを要するというが、そもそも、一年も投球を休めば症状は緩和ないし、治癒するはずで、手術することなくMedical Dynamic Stretchingで加療したグループと手術したグループとの治療結果に関する比較検討は行われていない。もっとも大事な比較研究がなされていない以上、安易にこの手術がトップアスリートに施されるべきではないだろう。

この記事へのコメント

魔法瓶
2018年12月02日 22:00
はじめまして。
石灰沈着性腱板炎で半年ほどたち
手を後ろ側にまわすと痛むなどあります。MDSに興味があります。
先生に診ていただくことは可能なのでしょうか?
2018年12月04日 09:01
はじめまして。コメントありがとうございます。クリニック受診や病気のご相談については、メッセージ蘭でご連絡をいただければ幸いに存じます。

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